鍼灸治療は自律神経も整えます。腰痛や肩こりなど整形外科的な症状だけにしか効果が無いと
思われがちですが原因のわからない症状や身体のだるさなどにも効果を発揮します。
今年の春も体調を崩す人が多くいらっしゃいました。
昼はぽかぽか陽気でも夜はぐっと冷える、その寒暖差に身体がついていけなくて
体調を崩す引き金になります。
4月でも一日の気温差が10数度になることもあります。近年でも1か月の日数の半分が
気温差10度以上の差があった年があるようです。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、寒いと交感神経優位、暖かいと副交感神経優位になります。
寒暖差が激しいと交感神経と副交感神経の間を行ったり来たりで自律神経が乱れます。
それに加えて気圧の変化でも自律神経が乱れる、ましてや4月は入社、入学、引っ越しや転勤で
環境が大きく変わり自律神経が影響を受けます。
緊張やストレスなどで交感神経が優位になりさらに寒暖差などのストレスが加わり限界を超えると
今度は自律神経がいきなり副交感神経に傾き元に戻りにくくなることもあるようです。
寒暖差に強い弱い人は生まれ持った体質もありますが生活習慣が影響していることも多い。
特徴として手足が冷たい、生活が不規則、ストレスや心配事をかかえている等々が挙げられます。
ストレスがかかり続けると交感神経が優位になり続けその結果疲弊して
自律神経による調節が効かなくなる。
そのような人は自律神経を充分整えることが大切です。それには副交感神経を優位にする。
現代社会はストレス社会でどちらかというと常に交感神経にスイッチが入っているので非常に疲れます。
鍼灸をお受けになられている方は「鍼を受けた日は凄くよく眠れる」と仰います。
副交感神経の働きが旺盛になるのでしょうか施術の途中で眠られる人もいらっしゃいます。
この時期の不調を改善するには自律神経の交感神経・副交感神経がうまくバランスが取れるようにする。
鍼治療は例えるなら片側で止まってしまった振り子を元通りにどちらにも均衡に振れるように
整えるものだと思います。
※交感神経・副交感神経はどちらかが良くてどちらかが悪いというものではありません。