どれだけ服を着こんでも自分の体温を保てないほど冷えている身体には使い捨てカイロを
使用することをお勧めしています(※低温やけどには充分ご注意ください)。
また寒いところで身体を動かせない時、バス停に長い間並んでいなければいけない時とか
魚釣りに出かけて座ったまま動かないとかそんな時は使用をお勧めします。
今年の冬はとても寒いので必要な時は上記に限らず使いたくなりますね。
外が寒くても歩いているときなどは体温も上がってくるのであまり必要はないかもしれません。
ただし温かい、気持ちいいからと惰性で使用するのはあまりお勧めしません。
カイロを貼る時はだいたい長時間貼ったままが多いので発汗することもあります。
発汗すると逆に冷やしてしまうことになるからです。
先日来院された患者さんのお腹を触診したところおへその下あたりが熱い、
温かいを通り越して熱い。
だいたい察しはつきましたが伺ってみるとさっきまで使い捨てカイロを貼っていたとのこと。
冷え対策でカイロを貼ることは悪いことではありませんが温めすぎは良くありません。
温度が上がりすぎるとそこの熱を下げようとして皮膚が開きます。そうすると体内の熱が外に出て
逆に冷えを取り込んでしまいます。温めることも必要ですがその前に
冷えないからだづくりを目指しましょう。
基本的に冷えやすいところに貼ればいいのですが効率的に温めるには
次の3か所がよろしいかと思います
首を前屈させた時(頭を下に倒したとき)首の付け根で出っ張る骨(大椎)のあたり
大椎の効用
大椎という名前はツボの場所が大きく突き出た脊椎にあることから
この名がついたといわれています。古くから解熱のツボとして使われてきました。
中国で大椎に刺鍼して研究した結果浅く刺すと交感神経興奮、
深く刺すと体温調節中枢に影響を与えたとか。
お灸の名人深谷伊三郎氏は風邪をひいたときの発熱予防によく使用していたようです。
一般的な効能としてはかぜ、気管支喘息、扁桃炎、子供の引付、ヒステリー、各種熱病、
嘔吐、頚椎症、頚凝り、寝違いなどなどです
(注 写真では頚に直接貼っていますが必ず衣類の上から貼ってください)
だいたいの位置はおへその下を目安にして貼ってください
いわゆる丹田と呼ばれているところですね。
ツボでいえば気海・関元そのあたりになります
関元の効能
効能は勃起障害、頻尿、腎炎、膀胱炎、月経不順、生理痛、不妊症、子宮内膜炎、腸炎、下痢、全身衰弱などです
ここは触診すると力がみなぎっている方や逆に力なくペコペコの人がいます
気海の効能
関元の上にあるだけに同じような効能です
頻尿、夜尿症、勃起障害、月経不順、月経痛、腹痛、便秘、下痢、胃腸炎、高血圧、
不眠、ノイローゼ、全身衰弱
(注 気海の少し上にある神闕というツボはおへそのことです)
お腹に貼るところの真裏あたりです
あまり厳密にこだわらなくていいです
関元兪の効能
腰痛、下痢、排尿困難
大腸兪の効能
腰痛、大腸の症状